「株式会社システム」の違和感に気づき始めてる
「株式会社システム」なんていうとたいそうなものに聞こえてしまいますが、要するに「株式会社」とつく会社のことを指していて、その仕組みで動いているから「株式会社システム」です。
その株式会社システムは18世紀の産業革命で一般化し、今に至っています。時間とともに中身がブラッシュアップされていったかもしれませんが、もうすでに2世紀以上同じスタイルが続いているわけです。労働者は会社に所属し、そこで働くことが「普通」とされてきました。
でも、どうでしょうか。ここ最近の世の中の動きは、ずいぶんと変わってきています。
会社を辞めてフリーランスで働く人、会社ではなく農業や林業を始めたり大工修行を始めたりする人、自分の能力を活かして起業する人。今まで「会社に所属する」ことがあたりまえでしたが、反対に「会社に所属しない」働き方が広まりつつあります。
インターネット上の色んな情報や、友人・知人の意見を聞いていると、「満員電車に乗るのがイヤだ」とか「なんで毎日必ず会社に行かなければならないのか」「暗黙のルールが多すぎる」など、たくさんの「なぜ?」が聞こえてきます。
これ、みんなして心のどこかで「なにかおかしくないか?」と思っているという証です。
もちろん、この反応は日本特有の問題だとは思いますが、それにしても直接の仕事の悩みだけでなく、その周辺の問題や精神的な負担が大きすぎるというのがそもそもの原因でしょう。そういう「ムリ」「歪み」などの違和感が積み重なってきた結果、今のこの状況があるわけです。株式会社システムのバグが大きくなってきてしまった感じですね。
それでも、転換点はあったんですよ。
あの2011年の震災のとき、みんなが生き方や働き方を考えるきっかけになりました。でも喉元を過ぎればなんとやらで、残念ながらほとんどの企業が元通りに収まってしまいました。その結果、多くの企業・多くのサラリーマンが今もずっと同じことを繰り返しているばかりですが、あのとき「なんか変だよね」と思ってしまった人たちは、その違和感を原動力として動き出しています。
「地域おこし芸人」なんて呼ばれているポン真鍋さんも動き出した1人です。
ローカルベンチャースクール準備クラスのゲスト講師として登壇されたときは、そのことについても熱く語っていました。
どんな状況になっても「生きていける」と言い切れるだけのチカラと覚悟が必須
とにかく会社に勤めていれば良かった時代は、過去に確かにありました。それが日本を大きくしてきたことも事実ですが、もはや過去のことに過ぎません。これだけ世の中が変わっているのに、会社だけが変わらないでそのままなんておかしいでしょう。
「変わらなくちゃいけない」とはわかっていても、費用対効果・実利が求められてしまうとビジネスモデルの転換なんてできないというのが本音でしょうか。確かに会社はそうそう変われません。規模が大きいですし、それをやる労力はとてつもないのもわかります。
でも個人が変わるのはかんたんです。自分が動きさえすれば変われるんですから。
その個人に今最も必要だと思うのが、どこにいても、どんな状況でも、「自分は生きていける」と言い切れるだけのチカラと覚悟です。
どこに所属していようが、または所属していなかろうが、そんなことはどうでもいいんです。自分が持っている能力やスキルをどこに使うか、それを自分で選んで提供できればそれでいいんですよ。
その提供先が会社なら、フリーエージェントととして関わってもいいし、会社員として所属してもいいでしょう。自分で起業したっていいんですし、それこそもっと違う生き方・働き方をしたっていいんです。
どんな状況になろうが「自分は生きていける」と言い切れる強さが、これからの時代を生きていく上で求められるサバイバル要素の高いスキルではないでしょうか。
「自立」を意識しよう。
先日もちょこっと書きましたが、「会社勤めしか知らない・できない・やれない」では、会社が傾いたり無くなったりしたときには困り果てて、最悪生きていけなくなってしまいます。
そんなことが起こりえるからこそ、自分でできることを増やしたり、いろんな人に会ってみたり、話してみたりすることが重要になってくるんですよね。
そういう自己投資に時間を割くべきなのですが、親友・友人でもないのに毎回同じメンバーで飲みに行って憂さ晴らしをしているようでは確実に絶滅します。
数年もしないうちに消えてしまうかもしれません。
そういう人たちに取り込まれないように、自分の信念を持って、覚悟の上で生きていくことも必要ですね。