たくさんある根性論的な言葉たち
仕事をしていると、よくこう言われませんか?
- がんばろうぜ!
- もっと気合い入れてやろうぜ!
- そこは根性で乗り切れる!
- ガッツが足りてないぞ!
スポーツをやっているときに聞きそうな言葉たちですよね。
実際、ぼくもスポーツをやっていれば、この言葉たちを使ってしまうことはありますし、テンションが上って勢いで言ってしまうことも少なくありません。でも、それはスポーツをやっているときだからいいんですよ。
この言葉たち、「仕事」をしているときには必要ないんですから。
仕事に体育会系の根性論はいらない
スポーツだったらいくらでも通用する言葉でも、それが仕事上でも適切か?と言われると、正直疑問視せざるを得ません。
なぜなら、仕事はスポーツではないからです。
ぼく個人としては、そういう言葉を発信するのは「正しく評価できない人たちの逃げの言葉」だと考えています。
先程の言葉たちを聞かされた側にはどう聞こえているのか、こう置き換えてみるとわかりやすくなります。
- がんばろうぜ! → がんばるのは「あたりまえ」ですよね。逆にがんばっていない人なんているんですか?
- もっと気合い入れてやろうぜ! → 気合いでどうにかなる仕事ってどういうこと?
- そこは根性で乗り切れる! → これって普通に乗り切れない仕事だったのかよ!?それなのに、なんで口ばっかりでサポートはないの?
- ガッツが足りてないぞ! → ガッツってなんだよ?人か?体調不良・個人的な事情などでなかったら、他に原因があるのでは…例えば上司の問題とか?
ぼく自身も経験がありますが、相談したり打ち合わせなどで話をしているときに、「これ仕事ですよね?」って聞きたくなることばかりを言ってくるのだとしたら、その人は仕事から逃げているか、それこそ「そんなにやる気がない人」なのかもしれません。
仕事だったら「正しく評価する」言葉が必要でしょ。
会社組織での仕事ならば、社員を正しく評価する必要がありますよね。
給料面でももちろんそうですが、普段の活動の中でかける言葉にも気を使うべきだとぼくは考えています。
- 「がんばりが足りない」のではなくて、なにでつまづいているのか、どうしていま進みが遅くなっているのか、その解決策はなにがあるのかをアドバイス・サポートする。
- 「気合いが足りていない」のではなくて、どうしていま調子が出ていないのかを聞いて、アドバイスする。
- 「根性がない」ではなくて、その仕事・案件に対してどうアプローチして取り組むべきか、必要ならば上司も一緒に行く。
- 「ガッツが足りない」のではなくて、普段からいろいろ会話して、フォロー・サポートする。
全部を言い換えると、「 マネジメント 」が必要ではないでしょうか。
もし相手が自分の部下だったら、なんとなく聞いてみて「あー、それこうだから」と回答するのではなくて、一緒に考えたり活動するとか、そういう気遣いが必要だとぼくは思います。
それをやらずして「ぜんぜんダメだな」と烙印を押してしまうようでは、若手からどんどん離れていく会社になってしまいますよね。若手もただ離れるだけでなく「ブラック企業」という烙印を押しながら…です。
どちらもそんな風にしたかった・言いたかったのでなければ、やはり普段からしっかりとしたコミュニケーションと、「正しく評価する」言葉選び・言葉遣いは大事ですね。
もしいま部下とのコミュニケーションにお困りの方や、会社・組織内での立ち回りにお悩みの方がいましたら、普段から発している「言葉」についていま一度考えてみてはいかがでしょうか?